「あがらしゃれ」とは、山形県最上郡にある真室川町の方言。「どうぞたくさん召し上がれ」という客人をもてなす言葉だそうですが、この春、この「あがらしゃれ」の心を表現した郷土料理本が発刊されました。
山形県と言えば、全国的にも、古くから伝わる在来種が、今なお数多く残る土地。県内各地域で、その地域特産の農産物が残っているそうです。中には非常に貴重で、数軒の農家さんの畑でしか作られていない品種も多いとか。私自身、この5月の連休、山形の庄内へ両親と小さな旅に出かけました。泊まったお宿では、その宿がオリジナルで作ったという食器による、春の庄内の膳のおもてなしをいただいたのですが、箸置きには、庄内の野菜の絵柄が優しく描かれており、そこにも、地元の伝統野菜を大切にする気持ちを感じることができました。
さて、こちらの郷土料理本『あがらしゃれ真室川』。サブタイトルには「娘に伝えたい郷土食」という想いが添えられています。この町で、継承されてきた郷土料理。その味と技を、現代の50〜60代の女性が全面的に協力し、1年かけて旬の食材の芽吹きを待ちながら、四季折々の料理を作ったそうです。本の中には、「食の段取り」というコーナーもあり、味噌の仕込みや梅干しの作り方、乾物の保存法、塩蔵のやり方まで解説されているとか。おそらく、彼女たちには、20〜40代の娘さんがいるのでしょう。台所に母娘が並んで料理を教える、そんなことがなかなか難しくなった今、二人並ぶ情景を思い浮かべながら、伝えたい想いを込めお料理を作り、そして、本の出版を心待ちにしたのだと思います。
ひとまず、私は実家のある新潟の郷土料理「のっぺ」を、母に教えてもらわねば。我が家の味は、ごくごく薄味。昆布と干し椎茸、そして貝柱。この3種類が我が家独自のお出汁だったと思いますが...。しっかりと記憶だけじゃなく記録にも留めていかないといけませんね。(神林春美)
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●ニュースソース●
真室川の食、まるごと網羅 町が料理本を発刊 山形新聞 2010年05月10日 09:17
真室川町は郷土料理本「あがらしゃれ真室川」を発刊した。町食生活改善推進協議会の協力を得て、地域に伝わる料理約200点を網羅。レシピにとどまらず、食材の保存法や年中行事での食など、受け継がれてきた知恵や様式も幅広く収録し、真室川の食文化がまるごと分かる一冊に仕上がっている。
サブタイトルの「娘に伝えたい郷土食」をテーマに、母から娘へと継承されてきた味と技をまとめた。同協議会は設立30周年の節目に、これまでの活動を形にしようと、50〜60代を中心としたメンバーが料理本の編集に全面協力。町産の旬の食材を使おうと、2009年度に1年間かけて季節ごとに料理を作った。
えりすぐりの料理は、春がフキノトウを使った「ばっけ味噌(みそ)」、夏はミズの葉を手でねじりながらちぎって入れた「もんぎりみず汁」、秋は特産・原木ナメコの「なめこ汁」、冬は伝承野菜の「最上かぶの一本漬け」など。作り方に加え、こつや応用が分かる一口メモも添えた。
《後略》
●引用サイト●
真室川の食、まるごと網羅町が料理本を発刊 山形新聞
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