「子どもの頃に食べた、
あのおむすびの味に、もう一度出会いたい...」
そんな想いから生まれた「お塩」が、
新潟県の北、日本海の荒波間近の小さな町にあります。
飾り気のない朴とつとした顔つきのパッケージからは、
作り手のまっすぐな想いが伝わってくる、そんな気さえします。

みなさん、こんにちは。調味料マイスターの神林春美です。
今回は、私の生まれ育った地元・新潟で作られている、
「中浜観光物産」製造の『藻塩(もしお)』について、お話を...。
日本海の自然の恵みだけでできたお塩について、知ってください。
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山形との県境に位置する新潟県岩船郡山北町は、
古くから、塩づくりが盛んな土地。
遺跡からは、製塩跡が発掘されるほどで、
第二次世界大戦中までは、
どこの家でも塩づくりが行われていたそうです。
「昔食べたおにぎりの味を...」
その想いを胸に、製塩業を再開させたのは、
中浜観光物産の先代社長・佐藤寛さん。
今から12年前の1997年、
戦後から続いた「塩の専売法」が解禁されたことを機に、
佐藤さんは、日本古来の製塩方法に習った、塩づくりを開始。
それが、この『藻塩』です。
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『藻塩』とは、「ホンダワラ」を利用して作るお塩。
「ホンダワラ」とは、ヒジキと同じ科に属する海藻の一種で、
藻塩づくりは、この「ホンダワラ」を海水に浸すことから始まります。
充分に海水に浸したのちは、
その海水塩田に汲み上げ、天日で自然乾燥。
蒸発させながら7~8回、根気よく
この作業を繰り返していくと、海水は茶色い色へ。
ホンダワラの成分が抽出された色に変わっていきます。
その後、その茶色くなった海水を、
次は大きな平釜へ移し、じっくりじっくり...煮詰めていくと、
徐々に、海水は塩分濃度の高い水(「かん水」)に。
90%まで煮詰めると、水面で塩が結晶化。
ようやく褐色の藻塩が生まれます。
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実際に、この藻塩を手に取ってみると、
予想に反して、その大粒の結晶は、とてもサラサラ。
海藻の香りも、しっかり感じ取ることができます。
味は、口に含んでスグは、粒が大きいため、
溶け出すまでに多少の時間がかかるのでしょう、
じわじわ...とゆっくり...と、舌が「塩気」を探っていく感じです。
いわゆる、ツンとした塩辛さ、
「しょっぱい!」と顔をゆがめる塩気はありません。
また、原材料は、「海水」と「ホンダワラ」だけ。
ヨード(人体に必須のミネラル/海草に多く含まれます)が
多く含まれ、カルシウム量も、100グラムあたり350ミリグラム。
食塩は、22グラムですから、その豊富な含有量に驚きます。
(パッケージの成分表より)
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今回、私は、この藻塩で、「藻塩ご膳」を作ってみました。
すべて味付けは、藻塩のみ。他に調味料は使いませんでした。
< 藻塩ご膳 >

・塩おむすび
・きゅうりの塩もみ
・野菜の素揚げ(藻塩を振って...)
塩おむすびは、ごはんの甘みと柔らかい塩味が、なんとも素朴。
中に具がなくても味に飽きず、ペロッと2つ食べてしまったほどです。
きゅうりの塩もみは、味は藻塩だけながら、
しょうがとゆずの香りも加わり、あっさりしたお口直しに。
野菜の素揚げは、油で揚げることで水分が抜け、
甘みが増した野菜と藻塩が、やわらかく溶け合う感じ。
今回は、ニンジン、サツマイモ、ゴボウを使いましたが、
他の調味料で味付けしないため、
それ自体の味が甘く濃い野菜を選んで正解だったと思います。
また、この藻塩で仕上げた「かりんとう」も、地元新潟で販売中。
やわらかい甘しょっぱさが後をひき、
ついつい、もう1本・2本......と、手が止まりませんでした。














